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貴方へ。

  • yuko barlow
  • 2017年9月2日
  • 読了時間: 2分

その日が急にきたとしても

計画していたとしても

望んでいたとしても

私のお腹に貴方がいると知ったとき

不安と喜びと戸惑いの中で

「どんなことがあってもこの子を一生守るんだ」と誓った。

初めての子育ては毎日が発見だらけ。

赤ちゃんとは。

母親になった自分とは。

世間とは。

社会とは。

毎日があっという間で、

気づいたら夜まで何も食べてなかった、なんて日もあったっけ?

でもゆっくり考える時間も余裕もなく、

ただただ、精一杯やってみた。

自分なりに。

1日1日。

小さい時は私から離れると泣いていた貴方がいつしか泣かないでも離れるようになり、

「ママと遊ぶ」と1番の遊び相手だった私から、いつしか友達が1番の遊び相手になり、

気づいたら小学校に入学。 胸がきゅーんとなったあの日を今でも忘れない。

あまり話さなくなった中学生。

もっと話さなくなった高校生。

でも私にとっては3歳の貴方も15歳の貴方も大切な私の子。

いつしかまた一緒に笑って話すようになり、そしたらあっと言う間に社会人になり、

そして実家から離れていきました。

離れてからの方が貴方を想う時間が多くなり、

あの子はご飯をちゃんと食べているだろうか?

体調崩してないだろうか?

連絡したら迷惑だろうか?

常に貴方のことを想う日々が続きました。

まだ現役の時は自分のことを考えなければいけない時間もあったけど、

今は定年し、考えることといえば昔のことばかり。

母親の私は貴方にどんなことを教えられただろうか?

伝えたいことを伝えられただろうか?

母である自分より、貴方に教えられたほうが沢山あった。

貴方に頼りすぎていなかった?

大好きだったあの料理の作り方教えたかった。

もっと一緒の時間を過ごしたかった。

あの時、なんで怒ってしまったんだろうか?

あの子の泣いた顔が今でも脳裏に焼きついていて離れない。

変えられないことを考えてばかり。

いい母親じゃなくてごめんね。

いっぱい怒ってごめんね。

いつも厳しかったよね、ごめんね。

貴方には私のどんな思い出が残っているんだろう?

愛を十分に伝えられたんだろうか?

1番守りたい、愛してる存在なのに、

だからこそどうしたらいいかわからなくなってしまって

空回りして、押し付けてしまったこと、沢山あったよね。

お母さんの子でいてくれて有難う。

お母さんを選んで生まれてきてくれて有難う。

どこにいても見守っているから。

どうか気持ちのよい風が貴方の人生に吹きますように。

 
 
 

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